切断作業を行うとチップソーに必ず負荷や抵抗が掛かります。
その結果、チップだけではなく、台金・鉄板部分にも影響がでるのです。
チェックしなければならないのは、『歪み』と『腰』です。
- 目で見て、指で押してチェック
親指を使って台金ボディー2カ所に圧力を加えて、感覚で歪みを確認します。
- ハンマー修正
作業経験が10年以上の職人技。
熟練工でなくてはできない作業と言われています。
ソートー鋼業では、ロールプレス(社長考案 自社改良型プレス機)を活用して、長年の経験や勘に頼っていた部分をデジタル数値化し、熟練工でなくても均一の精度を保つことができるようにしました。
『腰』のチェック
この作業のポイントは腰量を確保することです。
お客様の作業環境や材質などを考慮して腰の仕上げをしています。
(1) 腰が硬い(プラス)チップソーに仕上げる
(2) 腰が抜けている(マイナス)チップソーに仕上げる
腰が硬い・抜けている、歪みがあるという場合には、以下の現象が起こります。
・まっすぐに切れない
・研磨をきちんとしても切断面がきたない
・回転中ぶれる
腰・歪みの修正も切断する材質や設備によって異なります。
腰が硬い(+)
・製品を切断する時、抵抗が加わるとチップソーがぶれる
・チップソー自身の柔軟性がない
腰が抜けている(−)
・チップソー自身に柔軟性がある
・高速回転するとチップソーがぶれる
2ヶ所にピンポイントで圧力をかけると、
腰が硬い(+)= 刃先が下を向く
腰が抜けている(−)=刃先が上を向く
なるべく“−”へもっていくのが基本ですが、回転数によって異なります。
- 腰・歪みの最終チェック
感覚ではなく、数値で表せるので安定した仕上がりを保証。
自社の経験と実績、チップソー専門メーカーの協力により
データ化を実現しました。
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